OTC医薬品の拡大と薬剤師需要の関連は!?

薬学部受験を目指す受験生に向けて、薬剤師の今後についてのニュースを紹介!スイッチOTC医薬品の拡大が薬剤師の雇用にどういった影響を及ぼすのかを検証してみました♪
スイッチOTC医薬品は第1類医薬品ですので、薬剤師による対面販売が必須とされています!こここではOTC普及と薬剤師需要の関連を徹底解説♪

OTC医薬品が拡大しても薬剤師の仕事は減らない!?

最近、スイッチOTC医薬品が増えており、花粉症の鼻炎を緩和するアレグラ錠などは多くの方が利用しているのではないでしょうか。しかし、薬剤師志望者としては手放しに喜んでいられないのもまた事実。“このままだと薬店での薬剤師の仕事が減ってしまうんじゃないか?”と不安に思っている方もいるかもしれません。
もちろんスイッチOTCは第1類医薬品ですから薬剤師が売ることになっており登録販売者が売ることは不可能。ドラッグストアでの薬剤師需要は今のところ維持されています。それでも、中には“ただのレジ打ちならわざわざ薬剤師がやらなくても…”と考える人も多いようですね…。
ですが、安心してください。「OTC医薬品の販売は絶対に薬剤師が行うべきだ」と断言できる根拠がちゃんとあるのです!仮にドラッグストアで働くとしても、薬剤師としてのアイデンティティを失う心配はありません。

OTC薬販売における薬剤師の重要性

北海道薬剤師会は“薬剤師による対面販売の有用性を証明するための調査”として、薬剤師の判断でOTC医薬品を販売しなかったケースについて調査しました。その結果、来店した顧客の1.8%については、一般薬を販売しなかったことが分かったのです。
販売を断った理由を見てみると、受診勧奨が78件、同じ薬効の薬が重複していた例が61件、過量購入の阻止や副作用の兆候が見られた場合が約10件など。薬剤師による対面販売でなければ、きっとこれらを未然に防ぐことはできなかったでしょう。
具体的には、かかりつけの医療機関から鎮痛剤を処方されている患者が解熱鎮痛薬ロキソニンSを購入しようとして販売を断られるケースが多かったとのこと。北海道薬剤師会は、これを“薬剤師による対面販売の有効性を示すもの”と位置づけているそうです。