薬学部コラム〜学部の人気は時代で決まる!?

人気学部ナンバーワンの薬学部!今の時代になぜ薬学部が高い人気を集めているのか、そして将来的な学部人気はどうなっていくのか、といった話題について解説しています。受験生にとってもっとも気になる“本当に有利な学部はどこなのか?”という疑問に答を出しちゃいました♪
人気No.1学部のひとつである薬学部♪その人気の秘密、そして時代ごとの学部人気の変遷について教えちゃいます!

薬学部人気の秘密〜時代によって学部人気は変遷する!

今現在、理系学生からは薬学部や医学部、看護学部といった医療系の学部が高い人気を集めています。また、文系学生の中では公務員試験を志望する人数比率が高くなっているようです。人気を集めているということは、要するに受験生が殺到し、倍率&偏差値が上昇する傾向にあるということになります。
ところで、医療や公務員が高い人気を誇っているというのは、要するに“食いっぱぐれない仕事”“手堅い職種”が好まれているということになるでしょう。生まれた時から不況、就職難が続いていた世代の皆さんからすれば「堅い仕事が人気なのは当たり前じゃないか」と言いたいところかもしれません。
しかし、実は時代によって“人気の学部”“人気の職種”というのは変動するものなのをご存じの方はどれくらいいらっしゃるでしょうか?

バブル期は薬学部が不人気だった!?

実はバブル崩壊前の1980年代半ば〜1991年頃まで、医学部や薬学部といった医療系の学部はあまり偏差値が高くありませんでした。
その頃はどこの会社も人手が欲しくて仕方ない状況だったので、就職活動をすれば内定がいくらでも取れたのです。しかも、条件は超・高給&好待遇ばかり。そんな時代であれば、医師や看護師、薬剤師といった国家資格を要する仕事や、公務員にはそれほど人気が集まりません。努力しなくても仕事があるのに、頑張って国家試験や公務員試験を受けようとする人はあまりいませんからね…。
一般的に景気が良いと一般学部(一般企業)の人気が高まり、景気が悪いと医学系、公務員系の学部(職業)が人気を集める傾向にあるのです。

薬学部卒業者は半永久的に有利ってホント?

ここまでの話をまとめると“景気がものすごく良くなったら薬学部卒は不利…?”と勘違いしてしまう方がいるかもしれません。しかし、まったくそんなことはないので安心してください。
理由は大きく2つです。
1つは、ご存じの通り、バブル期のような好景気は二度と来ない可能性が高いこと。高度経済成長を経て日本は先進国になりましたから、もう伸びしろがほとんどないのです。これから圧倒的な発展を遂げる可能性があるのは途上国だけで、日本に爆発的好況が訪れることは考えにくいと言わざるを得ません。
2つめは、日本の代表的産業は繊維業→工業と推移してきたものの、こういった製造業が人件費の低い途上国に押され気味であること。そして、ITバブルのような一過性の好況は短期間で終焉を迎えることです。このため、一時的な好況が訪れても、それは100%、再び下降します。ですが、薬剤師の資格は1度取得すれば失うことはありません。ですから、万が一、誰でも一般企業に有利な条件で就職できる時代が来れば、薬剤師資格を持ったままで一般企業に転職することは可能。そして、また不況が来れば薬剤師に戻ることも可能なのです。要するに、薬剤師資格を持ってさえいれば、どんな時代にも対応できてしまうわけです。
以上から、これからどんな時代が来るにせよ、薬学部卒という肩書きがマイナスに働くことはありえません。薬学部というのは、時代を問わず有利な学部といえるのです!