城西大学薬学部の過去問を模擬テスト風に改変して紹介しています。
入試過去問題
城西大学薬学部編
落ち着いて、ケアレスミスを防ぎましょう!
城西大学薬学部は中堅レベルの大学であり、全科目とも難問が出題されることはありません。また、時間的にもそれほど追い込まれることはなさそうですので、計算問題では必要に応じて検算を行うなど、ミスを減らすことが最優先になります。一般入試の合格最低点は例年6割~7割程度。大半が基本問題であることを考えれば、それほど厳しい合格ラインではありません。苦手な問題で考え込むよりも、解ける問題をミスなく処理することが大切になります。城西大学の過去問は教学社から、いわゆる赤本が出版されていますので、受験の1ヶ月前までには一通り解いておくと良いでしょう。偏差値50以上の受験生であれば、問題傾向に慣れておくだけで充分です。それ以下の受験生の場合は、過去問演習と並行して基礎知識の確認を重視して勉強を進めてください。
化学
化学(5点×14=70点)
※もし、必要であれば以下の原子量を用いること。
H=1.0 C=12 O=16 Ne=20 Na=23 Mg=24 Cl=35.5 K=39 Ca=40 Mn=55
問1. 次の問題に答えなさい。
1.
0.10mol/Lの硫酸20mlと過不足なく中和する0.10mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液は何mlになるか。次の中から最も近いものを選びなさい。
a.10 b.20 c.30 d.40 e.50 f.60
d.40
2.
次の中から、酸性塩を選びなさい。
a.酢酸アンモニウム b.硫酸銅(Ⅱ) c.塩化水酸化マグネシウム
d.酸化銅(Ⅱ) e.リン酸水素二ナトリウム
e.リン酸二ナトリウム
3.
弱酸や弱塩基から生じた塩が、水と反応して元の弱酸・弱塩基を生じる変化を塩の加水分解と呼ぶ。この変化により、水溶液が酸性になるものを選びなさい。
a.塩化アンモニウム b.硫酸ナトリウム c.炭酸ナトリウム d.硝酸カリウム e.酢酸ナトリウム
a.塩化アンモニウム
問2. 有機化合物に関する以下の問いに答えなさい。
1:炭素―炭素原子間に二重結合を持つものを、次のうちから選びなさい。
a.乳酸 b.シュウ酸 c.オレイン酸 d.ギ酸 e.ステアリン酸
c.オレイン酸
2:構造異性体が存在するものを、次のうちから選びなさい。
a.エチレン b.アセチレン c.エタノール d.プロパン e.ホルムアルデヒド
c.エタノール
3:エタノールとメタノールを区別するための方法として、適切なものを選びなさい。
a:単体のナトリウムを加える
b:炭酸水素ナトリウム水溶液を加える
c:水を加える
d:水酸化ナトリウム水溶液とヨウ素を加えて加熱
e:アンモニア性硝酸銀水溶液を加えて加熱
d.水酸化ナトリウム水溶液とヨウ素を加えて加熱
問3. 芳香族化合物に関する以下の問いに答えなさい。
1:フェノールをクメン法によって合成する際に、フェノールと共に生成される化合物を選びなさい。
a.アセトアルデヒド b.エタン c.プロパン d.プロペン e.アセトン
e.アセトン
2:フェノールの示す性質として正しいものを選びなさい。
a:特有のにおいがあり、水溶液中では弱い塩基性を示す
b:強塩基と反応して、塩を作って水に溶ける
c:さらし粉水溶液を加えると、赤紫色を呈する
d:室温では油状の液体で、参加されると暗褐色になる
e:触媒を用いて空気酸化するとベンズアルデヒドを生じる
d:室温では油状の液体で、参加されると暗褐色になる
3:7.8gのベンゼンを、鉄を触媒として塩素と反応させ、すべてクロロベンゼンにする。そのためには塩素は最小で何g必要になるか。最も近い値を選びなさい。
a.3.6 b.7.1 c.11 d.14 e.43
b.7.1
4.塩化鉄(Ⅲ)水溶液による呈色反応を示さない化合物を選びなさい。
a.1-ナフトール b.ベンジルアルコール c.o-クレゾール
d.サリチル酸 e.サリチル酸メチル
b.ベンジルアルコール
問4.次の文章を読んで問いに答えなさい。
1985年に発見された炭素の単体( ア )は、炭素原子60個で構成されるサッカーボール状の構造を持つ。この時、炭素原子同士は( イ )結合を作っている。
1:空欄アに当てはまる語句を選びなさい。
a.カーボンナノチューブ b.フラーレン c.黒鉛 d.ダイヤモンド e.活性炭
b.フラーレン
2:空欄イに当てはまる語句を選びなさい。
a.イオン b.エステル c.共有 d.水素 e.金属
c.共有
英語
英語(各6点×5=30点)
問1.次の英文の空欄を埋めるべき語句を選択肢より選びなさい。
1:Ms.Lee,( ) husband is a pharmacist, gives cooking lessons.
a.who b.whom c.whose d.which
c.whose
2:If I ( ) a doctor, I could cure his disease―spontaneous pneumothorax.
A.were b.am c.be d.become
注)spontaneous pneumothorax=自然気胸(病名)
a.were
3:The doctor tells me that I must lose weight for the ( ) of my health.
a.sake b.safe c.purpose d.aid
a.sake
4:According ( ) diagnosis of doctor, his disease is cirrhosis of the liver.
a.for b.of c.to d.on
注)cirrhosis of the liver=肝硬変
c.to
5:Were it not ( ) taking in essential amino acids, nobody could live healthily.
a.to b.for c.to be d.be
注)essential amino acids=必須アミノ酸
b.for
編集部より
城西大学を受けるなら、基本問題を落とさないことが第一
夏までに赤本を用意し、出題傾向を掴んでおきましょう!
城西大学薬学部の場合、全教科とも基礎的な問題がほとんどです。一部に標準問題が含まれることはあっても、難問は1題も見当たりません。ですから、基本問題を正確に解けるだけの学力をつけておけば、まず困ることはないと言えるでしょう。まず、英語に関しては長文・文法問題ともに基礎的なものばかり。それに加えて、かつ文法・語法の配点が他大学に比べて高いことが特徴です。長文対策としては、旺文社から出ている『基礎英語長文問題精講』、文法・語法対策としては桐原書店の『大学入試英語頻出問題総演習』がオススメ。この2冊をじっくりと仕上げれば、それだけで8割以上の得点は堅いといえます。化学に関しては、高校・予備校の授業内容をしっかりと復習することが第一でしょう。難問・奇問はまったく見られませんから、教科書レベルの知識が頭に入っていれば問題なく解けるはずです。また、数学についてはベクトル・三角関数からの出題が多かったのが印象的。ベクトルの記号や三角関数の数式はモニター上で再現することが困難なため、当サイトでは割愛していますが、レベル的にはセンター試験よりやや簡単といったところ。『チャート式』の白を利用して基礎固めをしておけば充分でしょう。